繭の記憶

あるマゾにまつわる物語。

prologue

prologue #2

初めて会った日から、主のことしか考えられなくなっていた。痛み、苦しみ、そして優しさ。その全てが私の求めていたものだった。 縄を思い出す、写真を見返す、そして、文字での会話。その度に私は主に強く惹かれていた。あの縄を再びかけられたいという思い…

prologue #1

主との出会いはあるサロンだった。緊縛愛好家たちが集うサロン。その日、私がサロンに足を踏み入れるとすでに縄が始まっていた。それを撮影していたのが主だった。 「あ、私はただのカメラマンなので」 なんてよくわからない自己紹介をされて、第一印象はあ…