繭の記憶

あるマゾにまつわる物語。

Column #2 SM(主に主従関係)のパートナーを探すことについて

先日、Twitterで【主従関係について】というツイートが大きな反響を呼んでいました。

 

これから、主になりたい方に向けたお願いをイラストで分かりやすく書かれており、私も非常に同感しました。

 

そこで今日は(完全に感化されて、で申し訳ないですが、)SMのパートナーを探すことについて少し書いてみようと思います。(私は主従関係を求める人なので、主に主探し、奴隷探しについてです。)

 

【S、ドミナントの方へ】

主従関係を求めるサブ、また、被虐性を持った方の一部(以下、奴隷)は、精神的なトラウマや、過去に虐待やレイプなどの経験をしていることが多いです。つまり、加虐行為そのものが、実は過去に経験したことがあるものである可能性があります。

(例えば、私は首を絞められることを強く求めてしまいますが、それは私が子どもの頃に経験したことです。)

 

NG行為は勿論のこと、できれば奴隷の育って来た環境、どのような経緯でこういう関係を求めるようになったか、なども知っておくべきです。好きな行為だったはずのものが突然過去の記憶をフラッシュバックさせることもあります。

 

また、「支配下」という状態になる、ということは、奴隷とって、「支配者に全てを見てもらえる」という状態です。

支配者が奴隷の被虐性から自分にとって都合のいい要素だけを取り出して遊ぶことは出来ないのです。奴隷の嫌なところ、ダメなところも含めた全てを受け止める覚悟がなければ、関係を持つべきではありません。

 

さらに、いわゆる「多頭飼い」の方にお願いしたいことが「複数の奴隷を無駄に競わせ嫉妬を生ませることをしない」ということです。嫉妬からくる競争心は心を削ります。そういう関係の中にいる奴隷はただただ苦しいだけです。

 

支配は面倒です。大変です。依存されて、共倒れになるようなら、「主従関係」ではない方がよほど楽だと思います。

それでも、支配したいと思う相手ができたなら、それ相当の覚悟を持って支配してください。

 

貴方の支配、調教によって奴隷はどんな花でも咲かせることができます。

 

【M、サブの方へ】

私はこれまでに長期で2人の方の支配下にいました。今の主が3人目です。

そして、短期や1回のみの経験は数えられないほどです。(こんなことは、本当は言いたくない。笑)

ついこの間までも彷徨い続けていましたが、その間にも数えられないほどのS男性とお会いし、お断りし、お断りされました。

つまり、理想の主を探すということはそれほどに難しいということです。

 

野良の状態は非常に辛く、嫌な経験も何度もしました。妥協しようかとも、諦めようかとも。

 

でも、主従を心から求めているのであれば諦めないことです。そして、妥協しないことも重要です。

 

私は野良の状態の時に色んな方に救われて来ました。SMバーの店員さん、その場所で知り合った方、ネットで知り合った方などなど、、、

もし、探すことに辛くなった時は是非そういう場所に助けを求めてください。絶対に暖かく迎えてくれます。そういう場所があれば、少し休憩をして、また探し始めることもできます。

 

また、私は主探しにおいて自分自身に一つのルールを設けています。

「自分がこの人の支配下に入りたいと思い、それを宣言したら、その先どれだけ辛いことや苦しいことがあってもそれは自分の責任だ。」ということです。

 

つまり、その主を選んだ自分自身に責任を持つ、ということです。

 

正直なところ、これまでたくさんの嫌な経験をしてきました。騙されたり、犯されたり、、、数えきれないです。でも、自分の見る目がなかったのだとも思っています。

主を探している時は気持ちが焦っていて自分の理想に相手を合わせて見てしまうことも多いです。

これは、そういった事態を防ぐための一つのルールです。支配下に入る決断をするその前に「自分はこの人からの命令に無条件で従えるか」を冷静に確認するのです。

 

また、きちんとした主と出会った時もこのルールは有効です。

調教が厳しい時、辛い時、乗り越えなければならない時に、「自分がこの人の支配下に入りたいと宣言したのだから、どのようなことも耐える」と言い聞かせることができます。相手から言われて「なぁなぁ」で始まった関係に、これほどの覚悟はできないのです。

 

私は、主従関係を求める人なので、今回のお話はその関係を前提に書きましたが、SMには他にも素敵な関係性がたくさんあります。もちろん、プレイパートナーもお互いを満たせるとても素敵な関係です。どれが良い、悪いではなく、「自分の求める関係性は何か」「その関係性のデメリット、弱点は何か」を考えながらパートナーを探すことも重要だと考えます。

 

偉そうにつらつらと失礼しました。

ぜひご意見などお寄せください。