繭の記憶

あるマゾにまつわる物語。

discipline #30 our place

出会って半年くらいから、自分たちの場所を作りたいという思いはずっとあった。縄ができて、落ち着いて過ごせる場所。できれば古民家、梁があって、好きな家具を入れて…。夢のまた夢のような話。

冬に熱海の古民家へ温泉旅行に行った時から、そんな思いはどんどんと大きくなる。それに、この関係性がもうほとんど変わらなく続いていくものだという確証も持ち始めていた。そんなころ、私たちの住んでいる町に梁がある古民家の物件が公開されていた。広さも、雰囲気も、間取りも、私たちにちょうど良い。そして、入居時期も主と私の人生設計の中でもうまく当てはまる。これは縁なのではないかなと、そして即決した。

入居の日、その部屋はまだいくつかの修繕が必要で、縄床にするにはもう少し時間が必要だったけれど、とにかく早くこの場所で縄を・・・との思いで一縛受けさせていただいた。入居の準備で忙しく、なかなか吊り床での縄ができていなかった最近では、久しぶりの拷問縄。そして、意識が遠のく中で見る主の真剣な表情と、これから変わっていく私たちの縄床。極限の幸せだと思う。

f:id:mayu_submissive:20220304105658j:image

私の欲求はいつだって主のおもちゃに過ぎないこと、そして、そのおもちゃとしての私を相変わらず楽しそうに笑いながら嬲られていることがうれしい。縄だけじゃない、主の言葉も行動も、私にとっては幸せそのもの。

 

入居から1週間。主が縄床のいたるところを修繕されて、好きな照明や家具を入れていく。食器もちょっとした小物も、主と一緒に決めていく。この作業がとても楽しい。そして、その中で私たちの求める形に大きな相違がないことが何よりも嬉しい。

これから、どんな風に変化していくかな。とても大きな楽しみが、また増えた。

f:id:mayu_submissive:20220304105638j:image