繭の記憶

あるマゾにまつわる物語。

discipline #15 最高のご褒美

ホテルの一室。微睡の中で主の胸に包まれている。主の足元にいる時の時間の流れは恐ろしく早く、一秒一秒が愛おしい。

 

昨日の夜は美しく縛ってくださった縄もあったし、苦痛に包まれる縄もあった。主の縄は私の感情を簡単に出すことができる。最高に幸せな時間も、絶望に耐える時間も、主の思い一つで決まる。

 

ベッドで主の足元に丸まりながら、昨日の写真をスマホで見ていた。そこにはまるで自分では無い自分がいて、数時間前なのに、すでに少し羨ましくも感じていた。

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でも、もしかしたらこの写真の中の私こそ、最も私らしくいられているのでは無いかとも思ったりする。マゾでサブミッシブな面を隠して生活する日常はあまりにも疲れる。

 

主が目覚められて体を寄せられる。そのまま、体を抓られ始めた。言葉よりも痛みで「おはよう」と伝えられたような気がして嬉しくなる。その痛みを受けて自然と声を上げることでご挨拶をする、こういう関係が堪らなく好き。

 

ホテルの朝食はとてもおいしく、非日常な時間の流れをより実感させてくれた。何よりも、主と一緒に食べられるご飯は最高に幸せ。

 

部屋に戻ってしばらくした後、ご奉仕の時間が始まった。私がこの世界で唯一受け止められる男性器。トラウマを乗り越えてでもご奉仕したいと思えるそのもの。(もちろん、主はこのハードルを私が乗り越えられるように最大限の心遣いをしてくださった)

 

セックスもフェラも苦手。ご奉仕したいと思っても、体が萎縮してしまうことがある。主のものをご奉仕しているときでさえも、少し過去を思い出してしまう。従者として致命的だなぁと思いつつ、関係が始まった当初、そのことを何ひとつ嫌な顔をせず受け止めてくださった主の優しさを改めて感じる。

 

そして始まった縄の時間。いつもとは違う後手に、また新たな温かい感情が生まれる。主がさまざまな縛りを私の体を使って試してしてくださる時間も、従者としての身分を存分に感じられる暖かい時間。

 

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そこから責めが始まっていく。股縄と足が縛られた頃には私はその苦しみに飲み込まれていた。少しでも体勢を崩そうとすると、主からの容赦ない声が飛んでくる。「楽をするな」と。

そのうちに、その体勢がどうしても取れなくなり倒れ込んでしまった、、、相変わらず、私は本当に弱い。。それでも、股縄が緩むことはなかった。倒れ込むことも想定した縛り方だったのだろうか、、決して苦しみから逃れられることはできなかった。。。

 

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主からの苦しみしか感じることができない、、そう感じると更に性的な興奮が膨れ上がる。意識が飛び始める。快楽と苦痛との中で体も心も自分では何ひとつコントロールが効かなくなる。そして、気づいた頃には、縄が解かれ始めていた。

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まだ、完全には戻れていない私を主は強制的に浴室に連れて行った。そして、私はそのまま主の排尿を顔で受け止めた。

 

そう、これこそ最高のご褒美。