繭の記憶

あるマゾにまつわる物語。

discipline #9 痛みの種類

 

痛みにも種類がある。

鞭、スパンキング、蝋燭、洗濯バサミ、抓られた時の痛みも。

 

私はスパンキングの痛みが最も好きで、その次が蝋燭、鞭、だと思っている。

 

スパンキングは主の愛情が強く感じられる行為。主の手の暖かさが直接に伝わるので、私にとってはもはやご褒美。

 

蝋燭の熱さからくる痛みは、体の内部まで痛みが伝わってくる。痛みが鋭くなく、その世界に入っていけるから、陶酔しやすい。

 

鞭になってくると、痛みが強く、苦手意識を持ち始める。いや、、、主に出会うまではそれほど苦手ではなかった。主の鞭が圧倒的すぎるのだ。1発で声が出なくなる。そして、その後に絶叫してしまう。ただし、この絶叫があり、緩急があるからまだ、耐えられる。

 

そして、最も苦手なのが、洗濯バサミ。ただただ、痛く、しかもその痛みに休みがない。緩急がないのでずっと地獄だ。痛みで力んでしまうので、涙さえ流せない。洗濯バサミが足されていく時間は、今私が経験している調教の中で最も「拷問」というに相応しい時間。

 

初めて洗濯バサミを使われたのは3週間ほど前。

 

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それでも、この時は縄の束縛感からくる苦しみ、洗濯バサミの痛み、ベランダに出されているという屈辱が相まって、辛さの中にも喜びがあった。まだ、耐えられる調教だった。

 

そして、その1週間後にさらに受けた調教。

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全身に30個の金属製の洗濯バサミ。もはやどこが痛いのか、どこが苦しいのかが分からない。全身に力が入って、痛みからなんとか逃げようとするが、叶わない。

 

主はそれを冷静に見て写真を撮っていた。その冷静さもまた恐怖だった。

いつまで続くのか分からない怖さ、(そして、私の想像よりも遥かに長い時間にわたって、私は痛みに耐え続けることとなった。)ほんの少し触れられるだけで痛みのバランスが変わり悶絶する怖さ、そして、手を縛られてはいないのに、自分では絶対に取れないという圧倒的な屈辱感でいっぱいだった。

 

付けられて暫く経つと、取られる時のことを考えてしまい、さらに恐怖が増大する。洗濯バサミは付けられる時も痛いが、それの数倍、取られる瞬間の痛みが強い。

 

「声を出したらやり直しな」

という主のお言葉。

 

声を出さないなんて、ほとんど不可能なのではないかと思う。そして、やはり声を出してしまう。そうすると、本当に主は洗濯バサミを再び付けてしまう。そこに妥協はない。

 

結局、私は30個全ての洗濯バサミを取り終えるまで、どんなに悶絶しようと声を殺して耐えるしかなかった。まさに、地獄だった。

 

全てを取っていただいた後、やっと涙が出てきた。そして止まらなくなった。主の足元で今まで耐えていた涙を流せた時、圧倒的な幸せを感じた。

 

「今日はちょっと頑張ったな」

 

こんな一言で飛び上がるほど嬉しくなる。

そして、主の楽しみのために、もっと頑張りたいと思う。