繭の記憶

あるマゾにまつわる物語。

discipline #32 極上の苦痛を極上の空間で

私たちの部屋を作り始めて1ヶ月。想像を遥かに超えて、素敵な空間が出来上がっている。一つ一つを丁寧に作業していく幸せ。一緒に作業できる幸せ、そして、子どもの頃には「危ないから」とあらゆるものを制限されてた私にとって、電動ドリルや鋸を使うことも、とても楽しい思い出になっている。「やってみるか?」と言ってくださり、方法を教えてくださる。出来たら「良いじゃん」と褒めてくださる。子供の頃に満たされなかった承認欲求がこれでもか、と満たされていく。

先日、主が新たに間接照明を設けられた。部屋の端っこにポツンと点る光。この下で立吊りされたいな、と思わず言うと、次の縄では早速それを実現してくださった。

 

部屋で縛られると、これまで以上に幸せを感じる。主がとんでもなくこだわった私たちの空間。その中で最高な縄を受けている。本当に幸せの局地だと思う。縄はいつだって私を掴んで離さないし、主はいつだって真剣勝負を挑んでくる。私のマゾ性を満たし、命を失わないギリギリを責めてくる。

久しぶりに洗濯バサミの痛みをいただいた。痛みに顔を歪めるその度に主が笑っている。そしてだんだんと痛みが吸収されて無くなっていく。痛みがなくなれば今度は取られた時の痛みを想像して恐怖を味わえる。もちろん、主が少しでも触れれば痛みはぶり返し、その痛みにまた悶絶することができる。

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立吊りが好きな理由は呼吸制御もそうだが、内臓が潰されるような感覚があるから。胃や腸が搾り込まれるような感覚。その感覚が体の中に入ってくると、今度は意識が飛び始める。夢か現かわからない世界に入っていく。この時間がたまらない。まるでお昼寝の前の微睡のような心地よさ。

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完全に意識が遠のいた段階でそのまま足を上げられた。吊られる箇所が2点に増えればその分体への負担は減り、現実に戻される。そして降りた時の恐怖に支配される。こうやって苦痛と恐怖に浸れる時間が本当にたまらない。

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降ろされる時、先に上半身の吊縄を少しだけ下げられた。一瞬のことであったが頭が足よりも下にきて、首にかかっている縄が完全に私を締め殺してくる。もう少しすれば私はこのままあの世行き。主に生死をコントロールされているという強烈な感覚。もちろん間髪入れず足も降ろされた訳だが、そのわずかな一瞬に強烈な快感を覚えた。

降ろされて横になりながら、このまま逆さ吊りをされるのかな、していただきたいな、と思っていたら「逆さいけるか?」のお声。私のことを本当によく分かってらっしゃる。ありがたい。あっという間に再び体は持ち上がり苦痛に悶絶しながらそのまま意識を失っていたようだった。ほとんど記憶がないままに気付けば床に降りて寝てしまっていた。

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